猫の病気に関することなら

消化器系の病名と症状

食道炎

食道炎は、食道が傷つけられてなることもあれば、咽頭炎や喉頭炎が悪化して炎症が食道まで達してなることもあります。食べ物をうまく飲み込めない、すぐに吐き出すなどの症状がみられ、食事が困難になります。食欲が落ちて、よだれや吐くような動作もみられます。痛みが生じるため、首や胸を触られるのを嫌がります。

巨大食道症

巨大食道症にかかると、食道の蠕動運動（食べ物を胃へ送るために筋肉が拡張したり収縮したりすること）が停止してしまい食道が広がった状態のままになるため、食べたものや水をすぐに吐き出すようになり、体重が落ちて衰弱していきます。食道の広がりが軽い場合は、目立った症状が出ないことがあります。

急性胃腸炎・胃潰瘍

主な症状は、下痢が主体ですが、胃や小腸に炎症がある場合、嘔吐を伴うことが多くなります。放置すると便がどんどん液状になり強い臭いを発します。さらに血便になることも多々あります。液状の便をしたら要注意です。

胃捻転

胃捻転とは、胃がねじれて食べ物や水分が動かなくなり、腹部にガスが溜まることをいいます。緊急の治療が必要です。急激に胃が膨らむため腹部の膨満と腹痛で苦しみます。急速に衰弱し虚脱や、吐き気、脱水症状もみられます。処置が遅れると、ショック状態に陥って死亡する事もあるので、注意が必要です。

腸閉塞

腸管内容物が通過障害を起こすことを腸閉塞と呼びます。機械性イレウスと機能性イレウスに分けられ、機械性イレウスは、異物（毛糸・ラップなど）を飲み込むことによって起こります。機能性イレウスは、細菌性腸炎・ウイルス性腸炎などによる腸管の神経麻痺と考えられます。腸閉塞になると、腸内にガスや液体がたまってお腹が膨らむことがあるほか、くり返し吐く、元気消失・食欲低下といった症状がみられます。嘔吐が激しい場合は脱水状態に陥ります。放置すると、ショック状態を起こし命に関わることがあります。

巨大結腸症

先天性と後天性のものがあり、先天性のものは神経の欠如や減少などから来る便秘により、後天性のものは腫瘍による圧迫などにより腸の蠕動運動が鈍くなります。これにより腸内に便やガスが溜まり、大腸の通過障害によって結腸が巨大化してしまう病気です。重い便秘になり、排便の姿勢になってもなかなか便が出ない、または便が少量しか出ないなどの症状に加え、食欲不振、嘔吐、腹部の膨らみがみられます。